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小笠原先生の
「明日の空(Tomorrow’s sky)に向かって」19

小笠原先生のコラム

小笠原先生 小笠原 隆政(おがさわら たかまさ) <プロフィール>
塾ミシガン高知 代表
・1985年 米国ミシガン大学の語学理論を用いた英語・英会話教室を開設
不変の語学理論(聴・話・読・書)の応用実践教育を展開
学習時間が自由に選べてキャンセル、変更が自由にできるチケット制を導入
・2004年 英語教室では大変成果があがり、多くの方に切望されていた総合塾に改編
パソコン教材も導入し、他の科目も語学理論に沿って立体的に応用指導
・2015年 教室創立30周年名大SKY連載コラム「明日の空に向かって」の執筆開始
教室が英語の四技能を測れるCBT検定の「GTEC」検定会場に認定される
大きな塾よりは自分の目の届く範囲での直接指導塾にこだわって経営している

 

開催前は「本当にリオでオリンピックが開けるのだろうか?」と心配する声も多く聞かれた今回のオリンピックでしたが、終わってみればそれなりの興奮と感動を残してくれた大会となりました。
とくに日本代表の活躍は目覚ましく、過去最高のメダルを獲得しました。ふと気になったのがそのメダルの成分ですが、私は金メダルというのは純金製、銀メダルは純銀製と思っていましたら、全く違うものだと知り少しがっかりしたのです。
2020年東京大会では、日本の都市鉱山から取れたそれらの金属から、メダルがリサイクルされるとも聞きました。都市鉱山というのは、処分された電子機器や携帯電話の電子基板の中に含まれる貴金属の中から金などを得る事を言います。
それが大変豊富にわが国にはあるので、世界に先駆けてリサイクルのメダルを作るのだそうです。


そんなオリンピアン(オリンピック出場選手)にあこがれて、若者がスポーツに励むのは素晴らしいことだとは思いますが、彼らを頂点としてピラミッド状にとんでもない数の選手たちが存在し、日夜切磋琢磨しています。
寸暇を惜しんで今から練習に練習を重ねて4年後を目指すのでしょうが、怖いのは怪我や病気です。
ほんの些細な怪我でそれまでの努力が、水泡となってしまうのです。


そしてどんな選手にも引退があります。仕事は60歳まで引退はありませんが、早ければわずか20代30代での引退をスポーツ選手は、余儀なくされます。
どこかの国のようにスポーツで活躍したら一生保証されるわけでもありません。オリンピックで全精力を注いだアスリートたちが引退後も心配のない人生を送れるようになってこそ、真のスポーツ国家と言えるのではないでしょうか。
私はスポーツを目指す若者が、スポーツの練習量の半分、いや1/3でも勉学にあてれば、スポーツで鍛えた精神力と相まってきっとまた新たな世界が開けると思います。
でも人間(親)の欲望とはだんだん膨張していきがちで、それしか見えていないようにさえ感じる親子もいます。


芸術と並んで運動で身を立てるのは本当に大変です。
小さいころより英才教育で鍛え上げても、みんなが大成してその運動で稼いで生活できるわけではありませんが、医学部に入って医者になった人は、小さい頃から医学部を目指して医学の英才教育を受けていたわけではないのですが、医者になるとまず食えなくなることはありません。


これは極端な話かもしれませんが、これからは夢に対する努力の「費用対効果」も考えることが、人生には必要になってくるのではないでしょうか。

to be continued…

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