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小笠原先生の「明日の空(Tomorrow’s sky)に向かって」77

小笠原先生のコラム

小笠原先生 小笠原 隆政(おがさわら たかまさ) <プロフィール>
塾ミシガン高知 代表
・1985年 米国ミシガン大学の語学理論を用いた英語・英会話教室を開設
不変の語学理論(聴・話・読・書)の応用実践教育を展開
学習時間が自由に選べてキャンセル、変更が自由にできるチケット制を導入
・2004年 英語教室では大変成果があがり、多くの方に切望されていた総合塾に改編
パソコン教材も導入し、他の科目も語学理論に沿って立体的に応用指導
・2015年 教室創立30周年名大SKY連載コラム「明日の空に向かって」の執筆開始
教室が英語の四技能を測れるCBT検定の「GTEC」検定会場に認定される
大きな塾よりは自分の目の届く範囲での直接指導塾にこだわって経営している

 

「やばい!このままでは今月も引き落とし金額がショートしてしまう・・・」
と塾長は、その月も銀行口座の残高記帳をするのでした。
なんでこんなに苦しくなってしまったのか、と再び考え通帳を見ます。

夢と希望を抱いて始めた塾経営のはずが2年目ではもう支払いばかりが苦しくて、なけなしの預金はFC加盟費用、教室備品代、チラシ広告費そしてテナント賃貸費用に消えてしまい、このままでは来月の生活費すら困る始末です。
共働きですから奥さんの稼ぎはあてにしないで、自分の費用だけで始末をつけると腹をくくってはいましたが、とうとう自分の保険にまで手を付けないといけなくなりました。
街頭にあるアルバイト情報雑誌を毎週見る生活も、もう数か月続いています。
いっそのこと塾など辞めればいいのですが、生徒がそこそこいるので辞めるにやめられない状態なのです。

最初はこのFC総合塾の経営には自信はありました。
前からやっている英語教室の生徒が二桁人ほどいましたし、プラス数学や社会理科を教えればだれも生徒が入らなくても、倍の売り上げにはなると考えていたのです。
しかし、よく考えれば英語だけの教室ですから、単価は安いです。
値段を1.5倍くらいにしてチラシを撒けども、撒けども、生徒は入りません。
そして安いと思えた毎月のFCロイヤリティーが、とても負担になってきたのです。
今考えれば販売者の説明が軽妙で、定額のロイヤリティーは必ず生徒が増えるから全く問題なく払えると、FC説明会では自分で思いこんでいたのですね。
そしてFC側も生徒が増えた状態の話しかしないのです。
英語教材に関しては大したレベルではないとわかりましたが、自分の教え方をプラスすればより効果があると思ったのです。
そして「他の科目を加えれば大丈夫!」と言い聞かせていました。
しかし現実は全く逆で、そうなるとどのようにしてこのFC塾を終了しようか、と考えるだけでした。
そしたらちょうどネットに、同じFCで同じような悩みを持つ塾長たちがMLを作り、本部とやり取りをしていたのを目の当たりにしたのです。
どこの塾長もFC本部の救援体制に失望して不満のMLでした。
今思うと皆さんすごい剣幕でした。
ここでは無理だと私は、高校部門を始めると同時に独立脱退しました。
でもうまくやって複数そのFC教室をやっているところもありました。
やり手の塾長ですね。

さてその後です。
一度始めた他教科の授業は残った生徒には、責任を持ってしなければいけません。
数学は何とか勉強していましたからできましたが問題は、社会理科そして国語です。
授業料を英語教室の値段に戻しサービス的に問題集をやらせていまして、FC不満MLで知り合った先生に「名大SKY」のDVD教材を紹介されたのでした。
ちょうどそのころパソコン教室もやっていて、パソコンが8台ほどあったのです。
いくつかDVD教材をその先生の教室を見学したときに見せてもらいましたが、びっくりするほどわかりやすかったのです。
しかしその紹介してくれた先生はDVDがすぐにネット配信になるだろうからその時から始めた方がいいだろう、とアドバイスをくれたのでした。
1年くらいたってからでしょうか、名大SKYの教材を契約して今に至っています。
月々の支払いが激減して授業も教科書準拠ですから生徒も増えていきました。
今は月末に通帳を見て「まだこれだけある!」と言えるようになった塾長です。
めでたし、めでたし。

To be continued・・・・

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