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小笠原先生の
「明日の空(Tomorrow’s sky)に向かって」31

小笠原先生のコラム

小笠原先生 小笠原 隆政(おがさわら たかまさ) <プロフィール>
塾ミシガン高知 代表
・1985年 米国ミシガン大学の語学理論を用いた英語・英会話教室を開設
不変の語学理論(聴・話・読・書)の応用実践教育を展開
学習時間が自由に選べてキャンセル、変更が自由にできるチケット制を導入
・2004年 英語教室では大変成果があがり、多くの方に切望されていた総合塾に改編
パソコン教材も導入し、他の科目も語学理論に沿って立体的に応用指導
・2015年 教室創立30周年名大SKY連載コラム「明日の空に向かって」の執筆開始
教室が英語の四技能を測れるCBT検定の「GTEC」検定会場に認定される
大きな塾よりは自分の目の届く範囲での直接指導塾にこだわって経営している

相変わらずの猛暑だった今年の夏休みも終わり、もう9月です。受験生が多い塾では、これからが勝負どころではないかと思います。でも今頃から受験勉強を始めたいと塾に来る中3受験生もいて、面談して経済的な事やクラブ活動などで今まで勉強できなかった事情などを聞かされると、売り上げも増えるしついつい欲張った仏心が現れて面倒を見始めると、後々大変な思いをさせられる事もあるのです。中1入学時から3年後には高校受験があることはわかっているのに、その準備は全くしないで何とかしてほしいとやって来るのですから、私はいつもアリとキリギリスの寓話を思い出してしまいます。

 

塾長の方々に覚えていて欲しいのはそういう生徒は、やはり塾に来てもギリギリにならないと勉強しない傾向がある事です。さらにあちこち塾を回って、今からでは遅いし合格もむつかしいからと他塾で断られた生徒も少なくないのです。中には初めてその時期に塾に来る生徒もいますから、塾に慣れるまで週2回くらいでお願いします・・・などと言われると、受験勉強など本格的にできるわけがありませんし、保護者は初めて塾に行かすのですから成績は上がって当たり前、模試でも合格間違いなしが取れるのは当たり前と勘違いしている事もあり、良くない模試の結果など見るとすごい剣幕でクレームをつけてくる事もあります。こちらが低姿勢で「今まで全く受験勉強ができていませんから、週4~5回は来てほしいのですが・・・」などと頼んだりすると、「入塾時に何とかすると言って入塾金も取っておいてその言い癖はなんだ!」などと親によってはすごんできますから、こちらはそれなら辞めてほしいとも言えずに、「わかりました、お約束ですから何とかしましょう、週4回来てください。でも料金は週2回分でいいです・・・」と言ってしまうのです。今から思えば全部それが相手の目的だったように思われるのです。そしてまだ続きがあり、大変な思いをして何とか第2志望に合格させてほっとしていたら、その生徒の親の紹介だという生徒が来て同じような事を言い始め、たいへん困ったことがありました。でも幸か不幸かその生徒が途中で塾に来なくなり、最終的には事無きを得たのでした。

 

生徒が少なく最近できた塾などは、入塾金無料とか初月授業料無料などのキャンペーンを張っていますが、どうもそういうところを主に狙ってくるようにも思います。でもテレビCMをやっている大手にはやはりそれなりの対応をされるからでしょうか、行かないみたいなのです。でも受験生として預かれば、週1回でも毎日でもその生徒を塾としては合格させなければいけませんから、学校や模試の成績、面談などは大切になってきます。ですから、生徒に対してだけでなく保護者に対しても、確固たる態度で臨む塾長であらねばなりません。塾業には他にも大なり小なりの要望やクレームはあるでしょうがそれが受験となりますと、その子の人生をも変えてしまうかもしれませんので、そのプレッシャーは数倍になりますから、どうか心強く毎年しっかりとした強い信念や態度で、生徒や保護者に対応されてください。最初は大変ですがやはり経験を積むごとに、それらにもうまく対応できるようになります。

 

To be continued・・・

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