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森智勝先生の「地域1番塾への道」vol.60

2019.1月号-マーケティング№1の塾を目指して⑫-

ワン・ツー・ワン・マーケティングの肝を一言で表せば、「全ての生徒に特別扱いをする」という、何とも二律背反の対応をすることです。確かに物理的には不可能なことですが、感情的には可能です。

 

我が女房殿の話です。我が家には三人の子どもがいるのですが、幼い頃の長女A子が母親に聞きました。

 

「兄妹3人の中で誰が一番好き?」

 

すると女房殿は満面の笑みで長女を抱きしめながら、「Aちゃんだよ~」と言います。

 

ある時、次女のB子が母親に聞きます。

 

「兄妹3人の中で誰が一番好き?」

 

女房殿はやっぱり満面の笑みで次女を抱きしめながら、「Bちゃんだよ~」と言います。

 

子どもをお持ちの方は同じような経験をしているのではないでしょうか。子どもは誰でも、自分が1番愛されたいと思っています。そんな幼子に対して正論を言っても意味がありません。

 

「いいか、親から見れば子どもは皆、等しく可愛いものだ。誰が1番かなどと順番は付けられない」

 

もし、そんな正論をぶつけられたら、子どもは間違いなく傷つくことでしょう。また、子どもはそうした(意地悪な?)質問をして、親の愛情を確かめているだけなのです。私は女房殿の対応に舌を巻いたものです。そして、こうした対応は塾の現場でも参考になると思いました。

 

「全ての生徒に特別扱いをすること」=「自分(我が子)は特別扱いされていると、全ての生徒に思わせること」は可能なのです。

 

以前もお話したかもしれませんが、例えば三者面談の時。帳票に書かれた生徒の成績をなぞるだけではなく、「弱点対策プリント」を用意しておくことです。

 

「〇〇君は計算ミスが多くて、ずいぶん損をしている。そこで…」(計算プリントの束を出しながら)「今日から1日10問、計算問題にトライしないか。3週間も続ければ、必ず効果が表れる。ここに三週間分のプリントを用意したので、やってみて。授業の時に提出してくれたら、先生が全てチェックするから…」

 

こうした対応が必要です。確かに手間は掛かります。しかし、その手間を惜しんでいては、面倒見の良い塾という評判は作れません。生徒・保護者の言う「面倒見の良さ」とは、つまるところ自分(我が子)に対する面倒見の良さを指すのですから。

 

特に、個別指導(自立学習指導)をしている塾にとって、この「面倒見の良さ」は必須です。
以下は、週間学習計画表の見本です。今は、塾の中(授業中)だけ面倒見が良くても通用しません。家庭学習まで指導することが必要です。私が塾経営をしていた頃は、全ての新入生に作成させていました。何度も書き直しをさせ、納得がいく計画表が完成したら、本人・保護者・塾の三者で保管します。2週間後程度を目途に家庭に電話訪問をします。ただ計画表を作成するだけで終わるのではなく、その後のフォローを印象付けるためです。

 

こうした手間暇を掛けた対応の積み重ねが、「面倒見の良い塾」を作ります。

 

繰り返しますが、マーケティングとは「口先や小手先で顧客(消費者)を煽動すること」ではなく、商品の良さを早く正確に伝える技術のことです。そしてそれは、必ず「形」にする必要があります。手間暇を惜しんで、「生徒ひとり一人を大切にする塾」を早く正確に伝えることはできません。ぜひ、面倒見の良さを「形」に表してください。ワン・ツー・ワン・マーケティングは地味で面倒な方法ですが、確実で効果は絶大です。


塾生獲得実践会(全国学習塾援護会)
森 智勝

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