新着情報

森智勝先生の「地域1番塾への道」vol.18

森 智勝(もり ともかつ) <プロフィール>
全国学習塾援護会 主宰、塾生獲得実践会 代表
・26歳で学習塾設立、7教室を経営する。
・平成14年 塾専門のマーケティング勉強会「塾生獲得実践会」設立
・平成18年 「全国学習塾援護会」設立
・現在、全国各地で塾経営者を対象としたセミナーの講演、スタッフ研修に奔走。
全国私塾情報センター主催の「春季大都市縦断セミナー」「地方塾セミナー」に講師として参加。
机上の空論ではない具体的な内容と、参加者にプラスのエネルギーを生じさせる講演には定評がある。今、最も支持されている塾経営アドバイザーの一人。

2014.3月号‐面倒見の良さで地域№1になるために17‐

 

「面倒見の良さは、授業外にある」

 

このメールセミナーを通して私が主張していることです。
いくら丁寧に面倒見良く授業をしていても、それは当たり前と捉えられます。
その周辺部に、
どれだ
け追加の、

面倒見の良さ」

をちりばめられるかで印象は変わります。


以前、女房殿と谷村新司さんのコンサートに行ったことがあります。
同じツアーの初日と最終日の2回。
同じツアーですから構成は一緒です。
アンコールも終わり、1階席の、

「おっかけファン」

は、ぞろぞろと出口に向かいます。
しかし2階席・3階席のファンはまだ、
再アンコールを求めて手拍子を辞めません。
どうなるか…と見守っていると、何と谷村さんが再びステージに現れたのです。大歓声の中、もちろん谷村さんは歌いません。
拍手を続けた2階席・3階席に向けて同じように拍手をし、
お辞儀をしてステージを去りました。

その間、わずか1分のことです。


私は、


「谷村さんは凄いなあ」


と感心しました。
2時間以上も一人で歌い続けた後は、疲労困憊のはずです。
それでも彼はステージに出てきた。
その1分の苦役?が、確実にファンを増やしているのでしょう。
彼が、正規のコンサート中、熱心に振る舞うのは当たり前です。
観客の想定を超えたところに感動が生まれます。


これも、私が実際に経験したことですが、
某ホテルに泊まり、チェックアウトをした時のことです。
全ての清算が終わり、荷物を持ってさあ出掛けようとした瞬間、
そのフロントマンが声を掛けてくれました。


「森様、何か私どもでお手伝いできることはありませんか?」

 

私は、この一言に感動しました。
チェックアウトした客に対しての心遣い。
かなか言えることではありません。
仕事柄、多くのホテルを利用しますが、
そんな一言を掛けてもらったことはありません。
私は瞬時に、そのホテルのファンになりました。


たった1分、たった一言です。
しかし、それが大きな効果を発揮することがあります。


「面倒見の良さ」

も、そうした(客にとって)想定外の振る舞いの中に存在します。
これでいい、これ以上無理だと思った時に、もうひと押しする。
それが相手を感動させ

「面倒見の良い塾」

という評判を作っていきます。
あなたの塾は、もうひと押しをしていますか?


さて、この時期は入塾面談が続きます。
ここでも、相手(生徒・保護者)の想定を上回らなければなりません。
もちろん、必要なことは説明し、セールスすることは重要です。
ただ、そこで終わったのでは感動を創出できませんし、
面倒見の良さをアピールすることもできません。
もともと塾に入ろうとしている生徒は、
勉強に対する悩みや問題を抱えています。
その問題の解決方法を求めて塾にやってきます。
面談の場で、


「ああ、この塾ならば、自分の(我が子の)問題を解決してくれる」


と思わせなければなりません。


もっと言えば、

「この塾なら…」

ではなく、

「この人なら…」

と思わせることです。

 

これはセールスの基本ですが、

「商品を売るな、自分を売れ」

です。
いかにカリキュラムの素晴らしさ、講師の優秀さを訴えても、
実際のことは授業を受けてみなければ分かりません。
しかし、面談をしている、

「あなた」

は、面談を通して、現実的な評価を既に受けているのです。
数十分の短い時間の中で


「この人ならば…」


と思わせることが評判を作っていきます。
同じように塾を探している友人に、


「あの塾いいよ」「あの塾は面倒見がいいよ」


と声掛けしてくれます。


単に、入塾を決めてもらうだけではもったいない。
保護者と触れ合う貴重な機会です。
ここで、相手の想定を上回る面談をしてください。
繰り返しますが、

「面倒見の良さ」

を実感する鍵は、
授業内ではなく周辺部分に存在しているのです。


誤解のないように申し添えますが、
けっして授業を軽視していいというわけではありません。
授業は塾というビジネスにおいて商品そのものです。
商品力がなければ、周辺部分にどれだけ腐心しても効果はありません。
ただ、商品力はビジネスにおいて必要条件であり、
それだけで充分条件にはならないということです。


そう思い至れば、様々なことに意識が向きます。
電話対応、面談はもちろん、
掲示板の使い方、何気なく配布している各種案内、
ニュースレター、イベント、教育セミナー…
ありとあらゆる機会に、面倒見の良さを潜ませてください。
きっと、まだまだ工夫できることがあるはずです。


新年度、貴塾の大いなる躍進を期待しています。

 

塾生獲得実践会(全国学習塾援護会)
森 智勝

次の記事 

前の記事 

このページの先頭へ