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森智勝先生の「地域1番塾への道」vol.36

森 智勝(もり ともかつ) <プロフィール>
全国学習塾援護会 主宰、塾生獲得実践会 代表
・26歳で学習塾設立、7教室を経営する。
・平成14年 塾専門のマーケティング勉強会「塾生獲得実践会」設立
・平成18年 「全国学習塾援護会」設立
・現在、全国各地で塾経営者を対象としたセミナーの講演、スタッフ研修に奔走。
全国私塾情報センター主催の「春季大都市縦断セミナー」「地方塾セミナー」に講師として参加。
机上の空論ではない具体的な内容と、参加者にプラスのエネルギーを生じさせる講演には定評がある。今、最も支持されている塾経営アドバイザーの一人。

2015.10月号‐子どもをやる気にさせる地域№1塾になるために11‐

子どもをやる気にさせるためには、塾教師だけではなく保護者の協力も必要です。
ただ、協力を仰ぐと言っても、次のような方法は避けるべきです。

 

 

「お母さん、家庭での勉強が疎かでは成績は上がりません。
少しは家庭でも勉強するように指導をお願いします」

 

 

これでは塾がやるべき指導を放棄しているに等しいと言わざるを得ません。
私が言う「保護者の協力」は、「保護者の理解」と言い換えることができます


入塾した生徒を短期間(3ヶ月以内)で大幅に成績向上させることは、
その生徒の意欲向上のために必須です。
入塾(転塾)しても成績が上がらなければ、生徒の意欲は減退します。
それは絶対に避けなければなりません。
私は塾経営者時代、入塾してきた生徒は

 

 

「何をしてもいいから次のテストで学年順位を30番以上上げろ」

 

 

と、各教室長に厳命していました。

 

それでも、テストの度に順位を30番上げ続けるのは不可能です。
それどころか、次のテストで順位を下げる可能性も低くはありません。
ところが保護者(母親)は、
同じように勉強していれば同じように成績が上がっていくと思いがちです。
親心としては分からなくもありません。
しかしそれは、生徒にとって大きなプレッシャーです。
そこで私は、保護者に対して次のような説明をしていました。

 

A君は本当にがんばりました。
ぜひ、その頑張りをお母さんも褒めてあげてください。
ただ、これからが大切です。実は努力と成果は比例しません。
確かに今回は30番順位を上げました。
しかし、まだまだ本物の学力ではありません。
学力が本物になるまでにはもう少し時間が必要です。
我々は次のテストに向けて全力で指導しますし、A君も全力で取り組んでくれることでしょう。
それでも順位を落とすかもしれません。
ですがもし、順位を落としたとしても15番以内にとどめることが出来た時は、
どうぞ褒めてあげてください。
上げた順位の半分以内にとどめることが出来たとすれば、
それは本物の学力が身に付いた証拠です。
人の能力は、そうした上がったり下がったりを繰り返す

「踊り場」

を経て伸びていくものです。

 

成績が上がれば褒める、成績が下がれば叱る…
これでは子どもの学習意欲(やる気)を継続させることができません。
そうしたメカニズム?
も含めて塾が保護者を啓蒙し、理解が得られるようにしなければなりません。
それも塾の役割です。

 

生徒の学習意欲を向上させるのは塾の使命です。
そして、保護者の言動を原因とする生徒の意欲減退を防ぐのも塾の役割と考えてください。

 

そう考えれば、塾はただ単に学習指導に優れていれば良いというわけではないと気付きます。
能力(学力)に対する造詣も深くしなければいけませんし、
それを伝え、理解させる説得力も必要です。
要は、

「生徒のやる気を削ぐ要因」

を排除し、そこに

「やる気を向上させる方策」

を施すことです。
穴の空いたバケツにどれだけ水を注いでも、バケツに水は溜まりません。
(例えが不適切でした…)

 

 

塾生獲得実践会(全国学習塾援護会)
森 智勝

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