新着情報

森智勝先生の「地域1番塾への道」vol.54

森 智勝(もり ともかつ) <プロフィール> 

全国学習塾援護会 主宰、塾生獲得実践会 代表

・26歳で学習塾設立、7教室を経営する。

・平成14年 塾専門のマーケティング勉強会「塾生獲得実践会」設立

・平成18年 「全国学習塾援護会」設立

・現在、全国各地で塾経営者を対象としたセミナーの講演、スタッフ研修に奔走。

全国私塾情報センター主催の「春季大都市縦断セミナー」「地方塾セミナー」に講師として参加。

机上の空論ではない具体的な内容と、参加者にプラスのエネルギーを生じさせる講演には定評がある。今、最も支持されている塾経営アドバイザーの一人。

2017.12月号-マーケティング№1の塾を目指して⑤-

現在、マーケティングの中のチラシについて話を進めています。

 

よく、「チラシは何回くらい折り込むのが適正でしょうか」という質問を受けます。また、「広告宣伝費にはどれくらいの経費を掛けるのがいいでしょうか」という質問もあります。それらは経営戦略の分野ですので、一言で表すことは難しいのですが、基本は「広告宣伝費は全体の6%、チラシ回数は春期8回」でしょうか。

 

モデルケースを考えてみましょう。

 

例えば年間売上2,000万円の教室でしたら広告宣伝費は120万円です。その内容は、チラシ・ポスティング・タウン誌・DM・門配等だけでなく、紹介オファー・販促グッズ・ホームページ管理費・入塾案内等が含まれます。

 

チラシは1回に7,000枚を想定すると、春期8回で56,000枚です。原稿を自作し、印刷はネット業者を利用すれば1枚3円以下で可能です。折り込み料を加えても6円程度です。掛かる経費は33,6000円。これに夏期2回、冬期2回、その他4回を加えても672,000円です。予算はまだ、半分近く残っています。

 

春期8回の投入日は、「1月1回、2月3回、3月3回、4月1回」が基本です。それぞれに内容を考えて、別種のチラシを作成します。同種のチラシを大量に作成する方がコストは下がりますが、同時に訴求効果も下がります。可能な限り別種のチラシを作成することをお勧めします。今のネット印刷は、ワードデータでも(業者がデータ変換して)扱ってくれますので、とても便利です。

 

チラシ内容は塾によってそれぞれですが、例を挙げるとこんな感じです。(トピックスのみ)

 

今のテーマ(チラシ作り)とは外れますが、重要なことなのでお話します。

 

[1]1月① あけましておめでとう & 中学準備講座 & 学年末テスト対策
[2]2月① 中学準備講座 & 入塾説明会案内 & 中学部指導案内
[3]2月② 入塾説明会 & 中学部指導案内 & 小学部指導案内
[4]2月③ 中学部指導案内 & 小学部指導案内 & 入塾説明会案内
[5]3月① 中学部指導案内 & 高校部指導案内 & 入塾説明会 & 春期講習案内
[6]3月② 春期講習案内 & 4月生募集
[7]3月③ 合格おめでとう & 春期講習案内 & 4月生募集
[8]4月① 入学・進学おめでとう & 4月生募集
 

最近、入塾説明会を「随時」としている塾が多いようですが、月に1回くらいは開催することをお勧めします。「いつでも大丈夫」と思っている人は、なかなか行動に移さないものです。きっかけを失って購買行動に出ない消費者は多いものです。きっかけを与える意味でも、入塾説明会は効果があります。

 

上記の例は、「自塾ならばこんな内容にする」と、考えるネタにしてください。理想でも何でもありません。

 

繰り返しますが、予算も内容も自塾の事情に合わせて考えるべきです。お伝えしたかったのは、「行き当たりばったりの販促計画ではダメだ」ということです。チラシ投入回数も内容も、事前に計画して実行することが重要です。そうでなければ検証も出来ませんし、改善もできません。永遠に行き当たりばったりを繰り返すことになります。良く言われ「P-D-C-A」のサイクルです。P:プランがあってはじめてC:チェックが可能です。

 

ビジネスは博打(ギャンブル)ではありません。チラシを「当たった」「外れた」で済ませるのは間違いです。ぜひ、チラシを含めた広告宣伝も年間計画を立て、実行してください。

 

塾生獲得実践会(全国学習塾援護会)
森 智勝

次の記事 

前の記事 

このページの先頭へ