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小笠原先生の
「明日の空(Tomorrow’s sky)に向かって」20

小笠原先生のコラム

小笠原先生 小笠原 隆政(おがさわら たかまさ) <プロフィール>
塾ミシガン高知 代表
・1985年 米国ミシガン大学の語学理論を用いた英語・英会話教室を開設
不変の語学理論(聴・話・読・書)の応用実践教育を展開
学習時間が自由に選べてキャンセル、変更が自由にできるチケット制を導入
・2004年 英語教室では大変成果があがり、多くの方に切望されていた総合塾に改編
パソコン教材も導入し、他の科目も語学理論に沿って立体的に応用指導
・2015年 教室創立30周年名大SKY連載コラム「明日の空に向かって」の執筆開始
教室が英語の四技能を測れるCBT検定の「GTEC」検定会場に認定される
大きな塾よりは自分の目の届く範囲での直接指導塾にこだわって経営している

 

4年後にアクティブラーニング(AL)が学校で始まった時、塾としてどう対応できるのか考えていました。文科省が考えている、大学のゼミのような先生と生徒が互いに討論しあって問題を解決し、内容や理解度を深めていく授業を塾でどのようなフォローできるのかという事です。果たしてそれが塾で可能なのだろうかということも少し憂慮するのです。

学習の後は結局試験は同じようにあるでしょうから、試験対応をしてゆけばよいでしょうが、アクティブラーニングは個人個人に深く学習に興味を持たせて、互いに意見を交換させて理解を深めていかせる方法ですから、意見の発言も評価の対象になるでしょうから、それらが言えない子を塾で意見を言えるようにするような、親からの期待も塾にはあるのではないでしょうか。それには生徒の性格も大いに関係すると思います。ですから教材にも「この公式を教えたら、ここでこういう議論をさせる」なんてマニュアルがきっとあるでしょうから、塾ではこんなことをここでは発表しようなんて指導するようになるのかもしれません。でも果たして今のままの個別指導などの塾形態では、どれくらいALに対応できるのかまったくわかりません。

そして、中学では英語の授業が英語で始まるということですが、例えば一年生で学ぶ三人称単数構文Sの説明は

S or es is necessary for the end of a word of the present verb of
the English third person singular form.

(英語の三人称単数構文の現在形動詞の語尾には、sもしくはesが必要です。)
なんて英語の文法説明を学校の英語の先生はするでしょうが、日本語でも中学1年生には理解がむつかしい英文法の説明を、高校生ならともかく英語で果たして一般の中学1年生がこれをどれだけ理解できるか、私にはいささか疑問ですし、文法事項はほかに山とあります。

グローバル化と言えばすぐに英語が出てきますが、無理して詰め込んだ英語はすぐ忘れがちで、その維持して行く努力がなければすぐに英語力は落ちてしまいます。グローバル化にはまずは英語を少しでも話せるようにする!という目的をはっきりさせて、その教育に取り組む事が一番大切だと思うのです。

私の経験から言えば、高校・大学入試にそれぞれのレベルの英会話を必須にすれば、それは簡単に事は進むことでしょう!

to be continued…

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