新着情報

森智勝先生の「地域1番塾への道」vol.69

森 智勝(もり ともかつ) <プロフィール> 

全国学習塾援護会 主宰、塾生獲得実践会 代表

・26歳で学習塾設立、7教室を経営する。

・平成14年 塾専門のマーケティング勉強会「塾生獲得実践会」設立

・平成18年 「全国学習塾援護会」設立

・現在、全国各地で塾経営者を対象としたセミナーの講演、スタッフ研修に奔走。

全国私塾情報センター主催の「春季大都市縦断セミナー」「地方塾セミナー」に講師として参加。

机上の空論ではない具体的な内容と、参加者にプラスのエネルギーを生じさせる講演には定評がある。今、最も支持されている塾経営アドバイザーの一人。

 

「地域1番塾への道」2020.9月号-説得力(コピーライティング)№1の塾を目指して⑬

説得力のある文章を書くには、ある程度の演出が必要です。TVドラマでも映画でも、人を感動させるための演出が必要なのと同じです。ただし、言うまでもないことですが嘘はダメです。例えば自塾の信頼性をアピールするために合格実績を水増しして発表するのはご法度です。それは人を欺く行為ですし、いつか必ず痛いしっぺ返しを喰らうのは必定です。

 

昔の塾は小・中学生をボディゾーンとしていました。
ところが最近は小学生の塾に対する必要性が激減し、特に補習塾から小学生の姿が消えようとしています。そのため、中・高生をターゲットとした運営へと移行する必要があります。しかし、外部から高校生を獲得するのは中小・個人塾にとって至難です。勢い、自塾の中3生をいかに高校部へと誘(いざな)うかということが大命題となってきます。そのための方法として、中3生の指導期間を3月までではなく5月あるいは6月まで延長するという手法があります。高校受験で一区切りにするのではなく、高校生最初の定期考査を区切りとするわけです。最初の定期考査まで通塾し、その効果を実感してもらえば、継続通塾の確率も上がることでしょう。

 

そのためには様々な工夫が必要ですが、その最初の一歩として次のような案内を配布します。この案内には上記の演出が施されています。ぜひ参考にしてください。実際にはA4版2枚の縦書きです。

 

 


 

中3生の保護者各位

 

緊急のお知らせ

 

私はこの時期になると決まって憂鬱な気分になります。春に送り出した卒塾生…志望する高校に見事合格し、新しい世界で希望に溢れて生活しているはずの学生や保護者が悲痛な顔で相談に来るのです。

 

「先生、まったく授業についていけません。前回のテストは赤点でした…」

 

それは、優秀な成績で上位校に合格した生徒に多い傾向です。例えば、偏差値60の高校には基準値プラスマイナス3程度の生徒が集まっています。入学時の学力に差はありません。ところが卒業時には、その中から偏差値70を超える生徒と30台に落ち込む生徒が現れます。その差はどこにあるのでしょう。原因は明らかです。

 

高校入学当初の過ごし方です。高校で学ぶ学問のレベルは中学までとは比べものにならないくらい高度で、そして高速で展開されます。志望校合格に浮かれ、それまでと同じ感覚で授業に臨んでいると、どんな優秀な生徒でも理解不能に陥ります。また、最初のテストで悪い成績を取っても、中学生まで成績優秀だった生徒ほど楽観視してしまいます。当然です。彼らは「悪い成績を取った経験」をほとんどしていないのですから。

 

「ちょっとサボっちゃったな。でも、少し頑張ればすぐに追いつけるさ!」

 

多くの生徒が油断しています。これは、生徒本人に限ったことではなく、保護者も同様の油断をしています。また、我が子が高校生になってまで親がとやかく言うことに躊躇する心理も大いに理解できます。

 

ところが、その時は手遅れです。追いつく前に相手(学習レベル)は遥か遠くへと去ってしまいます。

 

また、忘れてはならない真実があります。彼らの本当の勝負は大学受験にあるということです。ご存知のように、高校受験と違い、大学受験は全国の高校生が競争相手です。中には都市部の中高一貫校の生徒も含まれます。彼らは中学1年生の時から大学受験を目指し、今の時点(中3終了時)で既に、高校1年生の内容を履修済みです。マラソンに例えると、折り返し時点で200メートル先を行っているようなものです。もちろん、心配することはありません。優秀な生徒は、公立高校に進学しても充分に追いつけます。ただし、それは先頭集団の背中が見えている間のことです。高校合格に浮かれて勉強を疎かにし、先頭集団の背中が見えなくなってしまったら…追い掛けるモチベーションも失います。

 

そうした危険性も全て、高校入学後の3ヶ月に潜んでいます。私は、学習指導のプロです。プロの目には、志望校合格の歓喜の足元に、大きく口を開けて待っている落とし穴がハッキリと見えているのです。

 

生徒達を高校に送り出すとき、私は口をすっぱくして以上のことを戒めるのですが、毎年のように悲痛な顔で相談に来る生徒が出現します。正直、「あれほど言ったのに…自業自得だ」と思っていました。
しかし…

 

私は目の前にある危険を告げることだけで責任回避していたのではないか!

 

突然、そんな思いが頭を過(よ)ぎったのです。もしかしたら私自身も自塾の合格実績に浮かれ、自らの使命を放棄していたのではないか。面倒見の良い塾を標榜しながら、大きな落とし穴に落ちようとする子供たちに手を差し伸べていなかったのではないか…そうした自責の念にかられるようになりました。対応策は簡単です。しかし、それを実行するには大きな勇気と決断が必要でした。たとえ必要なことでも、塾がそこまで介入してよいものかどうか。困惑する生徒と保護者の顔が浮かびました。ここ数ヶ月、これほど悩んだことはありません。そして、決断しました。

 

中学3年生のカリキュラムを高1の5月(高校最初の定期考査)まで延長しよう…と。

 

生徒達には嫌がられることでしょう。また、ご家庭にもご負担を掛けることになります。しかし、子供たちの将来に責任ある立場として、これ以上、堕ちて行く子供たちを見過ごすことはできません。

 

来年5月までの学習指導を当塾にお任せいただき、順調な離陸を成し遂げた後に卒塾してほしい。高校生活に慣れ、自立して学習ができるようになるまで当塾に責任を取らせてほしい。大学受験に向けたカリキュラムを生徒本人と一緒になって構築し、明るい展望を持って塾を去ってほしい…この2ヶ月のカリキュラム延長を絶対に後悔はさせません。わずか2ヶ月ですが、生徒にとっては人生を変える2ヶ月です。

 

趣旨を充分にご理解の上、カリキュラムの延長をご了承下さい。

 

○○塾 塾長 ○○ ○○

 


次の記事 

前の記事 

このページの先頭へ