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石上 誠の「はじめの一歩」で、あなたの塾に「革命」を! vol.2

2018年 5月 22日

石上 誠(いしがみ まこと)
個別指導塾専門コンサルタント 塾長スクール 代表
有限会社 明誠館 代表取締役 

■早稲田大学商学部卒業。学習塾勤務の後、アメリカで半年間の「語学留学&放浪の旅」を経て、27歳で愛知県安城市に小中学生対象の学習塾「明誠館」を開校。
■内申オール3前後の生徒を集めて、独自の「PDCA成績アップ学習法」と名大SKYの「ビデオベーシック」(エデュプラスの前身)を使って「勉強の秘訣」を伝授。定期テストで「塾生の97.9%が、1教科20点アップ!」などの成果が認められ、「塾長は厳しいが、成績が上がる!」と評判の塾となり、4教室を展開。30年間で2000人の生徒と「個別指導」で高校受験に向き合う。
■「エデュプラス」は開発当初から作成に携わり、ビデオベーシックの「英語解説授業」及び、最新版エデュプラスの「理社WEB確認テスト」を担当。
■また塾経営と並行して、愛知県小中学校PTA連絡協議会の副会長をはじめ、PTA関連の要職を歴任。安城市議会議員も2期8年勤め、教育委員会や小中学校の内情にも精通。
■現在、これまでの成功と失敗の経験を生かし、「塾長スクール」代表として「個別指導塾専門コンサルティング」を実践。併せて、その塾生・保護者を対象に「あこがれの志望校合格」をサポートする「高校合格コーチ」も行っている。

 

石上誠の「はじめの一歩」で、あなたの塾に「革命」を! vol.2

3学期制の中学校では、1学期中間テストが終わった塾長先生も多いと思います。
「テスト対策の特別授業」という1学期最初の「勉強イベント」も終わり、生徒のテスト結果を楽しみ(?)に待っているところではないでしょうか?

 

ところで、先生の塾では、定期テスト前の「目標設定」と、テスト対策中の「一人ひとりの生徒の指導」、テスト後の「成績管理と今後の学習指導」をどのように行っていますか?

 

当然、個人成績表を作成して、「テスト前に目標点を記入」→「テスト結果の点数を記入」→「計画した目標点との比較」→「次回に向けての反省」などをしていると思います。

 

もちろん、これだけで成績が上がっていれば言う事はありません。しかし、「石上さん。テスト対策をやっても、なかなか成績が上がらないんですよ。どうしたらいいですかねぇ・・・」と悩んでいる塾長先生がたくさんいるのが実情です。

 

例えば、A塾に中3の山田君がいるとします。
3月末の「塾の三者面談」で、1年後の“最終目標”を「B高校合格」に設定。合格に必要な「内申点」は9教科で「オール3」。中2最後の内申点は「24」で、「英語」と「社会」と「国語」は「2」。そこで、この3教科の内申点で「3」を狙うことを“中間の目標”として設定。そして今回の1学期中間テストでは、内申点で「3」を取るために、3教科とも「60点以上」を“目先の目標”として、塾のテスト対策に臨みました。山田君も先生の指導にしたがって、時間をかけて取り組んでくれました。

 

さて、A塾の塾長が楽しみに待っていた今回の山田君の結果は・・・。

 

国語は平均点63点に対して「53点」の10点マイナスでした。期末もこれ以上の点数をキープすれば、内申点「3」のゾーンですから、まずまずです。

 

しかし社会は「32点」、英語は「28点」! 残念ながら、中2の頃とほとんど変わっていません。期末でよほど頑張らないと、どちらも「3」は厳しい状態です。

 

「山田、あかんなあ、お前は! 学校のテスト範囲のプリントに『社会は1学期でやった単元テストから、英語は教科書重要文から、たくさん出題します』と書いてあったから、『徹底して書けるようにしておけよ』と言ったのに。今回のテスト問題をチェックしたら、半分はそこから出題されていたから、しっかり勉強していれば50点以上取れていたじゃないか・・・」と塾長先生は本人に愚痴ってしまいました。

 

この場合、山田君も社会と英語に関しては勉強不足を反省すべきですが、もっと反省すべきなのはA塾の塾長先生です。この塾長先生は、山田君に対してテスト対策週間中に「社会の単元テストや、英語の教科書重要文」の覚え方を具体的に示し、「同じ問題が出たら全問解けるか?」、「英文は完璧に覚えたか?」といった「仕上がり具合」を徹底的にチェックしたのでしょうか?

 

「学校の先生」と「塾の先生」の大きな違いは、「先生」と「コーチ」の違いです。学校の先生は、文字通り教えるのが仕事です。授業さえしっかりやれば、勉強に関しては一応の仕事はしたことになります。しかし、塾の先生はそれだけでは「失格」です。生徒がテストで目標点数を取れるように、ゴールまで導かなければいけません。「先生」としての「教える仕事」だけでなく、「コーチ」としての、計画⇒実行⇒確認⇒改善という「管理の仕事」をしなければ、「オール3」前後の生徒の成績は絶対に上がりません。

 

おそらく、山田君に対してテスト週間中に、「社会の単元テストをもう1回やらせて、間違ったところを赤ペンで直させる」、「ただ漫然と英語の重要文を何回もノートに書かせる」といった「形だけのテスト対策」を行っていたのでしょう。いや、もしかしたら、「学校の提出物になっている問題集をやらせること」に時間を費やして、「社会や英語で点を取る指導」をほとんどやれずにテスト当日を迎えていたかもしれません・・・・・・。

 

(失礼ですが)あなたの塾でも定期テストが終わるたびに、このような悲しい出来事は起きていませんか?

 

もちろん、「生徒の学力が極端に低い」、「生徒本人のやる気がない」、といった指導以前の問題を抱えているケースもあると思います。しかし、私たち塾人は「成績を上げるプロ」です。いくら綺麗ごとを言っても、生徒の入塾を受け入れて授業料をいただいている以上、成績が全く上がらなければ、プロとして「失格」ですし、ある意味で「無責任」ではないでしょうか?

 

定期テストは突然やってくるわけではありません。塾では事前の対策をする時間的余裕は十分にあります。複数教科の成績を上げるのが、現状の学力ではとても無理な生徒もいます。そういう生徒に対しては、できもしない約束をせず、新年度の三者面談で以下のように親子に本音で接してほしいのです。

 

「正直、現在のお子さんの基礎学力を考えると、今すぐにいろいろな教科の成績を上げることはできません。そこで1学期の中間テストは、社会1教科に絞って、まずは20点アップを絶対に実現しましょう! 成績が上がったという『成功体験』をすることが、今のお子さんには一番の刺激になりますから」と説明し、理解をもらいます。そして、まずは社会1教科を徹底的に対策・指導して、テストの点数を上げるのが「誠実なプロの塾長」です。

 

私はクライアントの塾長先生に、「塾経営の成功の秘訣は、『教務力』『集客力』『運営力』の3つの柱を強化すること」であると、口を酸っぱくして伝えています。今日はその3つの柱の一つである『教務力』について、少しだけお話ししました。

 

もし、今回と似たような話があなたの塾でも起きているのなら、次の定期テスト対策の前に、あなた自身が「はじめの一歩」を踏み出して、本当に成績の上がるテスト対策を頭から汗が出るくらい考えてみてください。そうすれば、あなたの塾に「革命」が起きはじめるでしょう。

 

長文に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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