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小田原健一先生の情熱の個別セミナー6

小田原 健一(おだわら けんいち)
<経歴> 

神戸の中堅塾の個別指導部門の責任者を務める。
生徒数を18名から281名まで伸ばす。
不振校舎の業績改善においては、年度当初69人の生徒を半年で181人まで回復。
2013年、個別指導塾コンサルタントoffice lokki(オフィスロッキ)を設立。


<ご挨拶>

こんにちは。兵庫県で個別指導塾のコンサルタントを行っている小田原と申します。
生徒の成績も塾の経営もその本質は変わりません。
それは正しいことを、適したやり方で、必死のパッチに頑張ること。
間違ったことをどれだけ頑張っても成果は出ませんし、やり方が適していなければ成果が出るまでに時間がかかりすぎてしまいます。
原理原則を踏まえて、また会話を大切にしながら、貴塾の課題克服に貢献できればと思っています。よろしくお願いします!

春は規範を再確認するベストタイミング!

4月です。新しい塾生も増え、フレッシュなメンバーで新学年をお迎えのことと思います。この時期は、塾の規範が崩れがちなので注意が必要です。3月までは受験生が大きなプレッシャーの中、追い込みに集中していて、塾の雰囲気もピリッとしています。先輩がピリピリ状態なので、後輩たちも良い影響を受けて背筋がシャキッとします。しかし入試が終わり、受験生が校舎からいなくなると、これまでの張り詰めた空気がはじけ飛ぶように校舎の雰囲気が一気に緩んでしまう…多くの塾でありがちな状況かと思います。

 

塾運営にとって規範の維持は重要です。特にエデュプラスなど映像授業を活用し自立型指導を行っている塾にとっては、その重要度は極めて高いと言えるでしょう。自立型指導では『いつでも受講できますよ!』『君のペースに合わせますよ!』といった文言をPRとして使われていることが多いと思います。しかし、自立型指導でうまく生徒を集め、成績を上げている塾の多くは、その文言通りの『100%の自由』を生徒に与えていません。生徒はまだ自分を律する力が弱く、『完全な自由』を処理できないのです。いつでも自由に自分の行動を決めさせると、生徒たちはどうしても自分に楽な方向に流されてしまいます。うまく運営されている塾では、生徒が自分で決める領域と、決められた通りに行動する領域を実に上手に使い分けられています。

 

例えば、通塾曜日を自由に選択できるようなシステムであったとしても、一旦受講曜日を決めたら、継続してその曜日で受講するよう生徒にはたらきかけることが大事です。例えば、今日は4ページ分やろうと決めたら、4ページ分進めるよう指導することが大切です。『決めたことをしっかりやりきろうね!』という指導を生徒に実践すること、つまり指導性を発揮することが塾運営にとって非常に重要なのです。

 

その指導力の土台になるのが、塾の規範です。塾の規範とは塾生の全員が守るべきルールのことです。『最低限のルールが共有できた状態で塾が運営され、もしそのルールに従わない生徒がいたら、スルーせずにきちんと対応する』こういった状況が土台となり、講師は生徒に対して指導力を発揮することができます。土台となる規範がない状態で生徒に対して厳しめの指導を行うと、その生徒は『この塾はあの子にはえこひいきして優しいのに、僕だけ厳しい』と塾への不信感を持ち、さらに悪循環に陥ってしまいます。

 

ぜひ塾の規範を再確認してみましょう。塾のルールがはっきりしていない状況であれば、ぜひルールを作りましょう。10個くらいのルールを作り壁に掲示します。最初は5つ程度でも構いません。みんなが守れるようになってから少しずつ数を増やす形でもいいでしょう。そのルールをみんなで守れるよう、常に動機付けをかけていきます。塾のルールは生徒だけではなく、先生も守らないといけません。生徒にだけルールを押し付けるのではなく、『みんなで協力して、この塾を素晴らしい教育環境にしたい。先生たちも一生懸命頑張るからみんなも協力してくれよ!』くらいのスタンスで生徒に伝えると、生徒も受け止めやすいことでしょう。

 

加えて、塾のルールは生徒だけでなく、ぜひ保護者にも伝えることをお勧めします。ルールに則った塾運営を行い、ルールが守れない場合はきちんと注意するという姿勢は、保護者から大きな安心感を得られることと思います。その安心感は『あそこの塾はちゃんとしてる』という評判に繋がっていきます。生徒が入れ替わるこの時期が規範を再確認するベストタイミング。ぜひ取り組んでみてください。貴塾にとって少しでもお役立ちいただければ幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

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