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小笠原先生の「明日の空(Tomorrow’s sky)に向かって」50

小笠原先生のコラム

小笠原先生 小笠原 隆政(おがさわら たかまさ) <プロフィール>
塾ミシガン高知 代表
・1985年 米国ミシガン大学の語学理論を用いた英語・英会話教室を開設
不変の語学理論(聴・話・読・書)の応用実践教育を展開
学習時間が自由に選べてキャンセル、変更が自由にできるチケット制を導入
・2004年 英語教室では大変成果があがり、多くの方に切望されていた総合塾に改編
パソコン教材も導入し、他の科目も語学理論に沿って立体的に応用指導
・2015年 教室創立30周年名大SKY連載コラム「明日の空に向かって」の執筆開始
教室が英語の四技能を測れるCBT検定の「GTEC」検定会場に認定される
大きな塾よりは自分の目の届く範囲での直接指導塾にこだわって経営している

 

早いものでもう3月そして、このコラムも今月で50号を迎えます。この年度末にこのような記念号を迎え、なにか気の利いたお話しでもできればいいのですが、塾業界は年末にあたり4月からの新年度に向けて、最後に控えた公立高校の入試で最良の結果を出すべく私も頑張っています。

 

一ついつもと違うお話をするとしたら、1月から2月に5週に渡って放送された、塾が舞台の「みかづき」についてです。原作は単行本で500ページ近い登場人物も4世代の物語ですが、それをわずか5回の放送で終わらせると知り、きっとドラマは本の内容をかなり簡略した内容ではないだろうかと想像していましたが、そのドラマ作りには時代の流れをよりわかりやすくするように、過去と現代とが劇中で前後する手法で脚本が書かれており、5回の短い放送でも時代の流れや、互いの相関関係がわかりやすくなっていましたから、ドラマはドラマとして大変面白かったですし、少し心を動かされる内容でもありました。

 

確か原作は八章に渡って昭和30年代から、現在に至るまでの塾の発展と共に家族模様などが時代背景に絡めて書かれていましたが、その中でも私と同じ名前のベテラン講師が塾の経営方針に異論を唱えて、また講師仲間と待遇改善のストライキをしようとする場面は、原作でもドラマでも大変印象に残っています。

 

先日塾への問い合わせの電話がありました。 今度中3になる公立中の保護者という方で、テレビで放映されていたNHKドラマ「みかづき」の話になりました。私の塾に興味が沸いたのもドラマに出てくるような、塾長が直接生徒を指導するこじんまりとした塾、というのが理由の様でした。

 

電話ではあまり長く説明しないで、教室に体験に来てもらうように普段なら勧めるのですが、話の中に私があのドラマに出てくる直接指導の補習塾をまねてやっているのか・・・みたいに言われましたので、はっきり「30年以上前から今の補習スタイルでやっていますから、あちらが私の塾を真似たのでしょう・・・」と話すと笑っていました。15分くらいだったでしょうか体験日も決めず話は終わり、いったい何だったのだろうと振り返ると、よその塾からの探りだったのではないか・・・とも思われます。

 

個人的には主人公二人のシーンで流れる「ダニーボーイ」が、大変効果的に使われていました。特に最終回の終わりに二人が昔を思い出すところでは、大変感動的に使用されていました。もともと原曲はアイルランド民謡で「ロンドンデリーの歌」といいますが、母親が別れた我が子を偲のんで切なく歌う内容の曲で、私は昨年指揮したビッグバンドのコンサートで、テナーサックスをフィーチャーしたアレンジでこの曲を演奏したのですが、こんな感傷的で感動的な気分には至れなかったです。そしてしっとりとしたこの曲とは対照的に次の瞬間、このドラマで音楽を担当した佐藤直紀さんの、ブギウギリズムのエンディング曲が流れて、子どもたちとのダンスシーンがより強くこのドラマを印象付けていまして、何とも憎い演出ですね。
 

塾の歴史がテレビドラマになる時代、今年あたり塾長直接指導塾「クレセント」(みかづき)なんていう塾が、あちこちに出来ているかもしれません。

To be continued・・・

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